祖父が亡くなった
看取ったのはわたし
やせ細り苦しそうに息をしている祖父を見て
もうわたしの気持ちだけで引き止めるのは悪いなと思った
病気等はしたことがなく今回も入院もせず家で過ごしていた
食事ができなくなっていたので
大好きな甘い飲み物をスプーンで少しずつ飲ませてあげ
反応が薄くなっていたので
君が代を聴きながら祖父の息は止まった
戦争で大変な目に遭っても戻ってきたすごい人なので
今は体の縛りがなくなり元気になって飛び回っている、そう思うと良かったと思う
それにもうこの世には友達も一人もいない
あちらでは仲の良い人たちがたくさんで賑やかに出迎えてくれていることだろう
ただ、わたしだけはとても寂しい
戦争のときの話をもっと聞きたかった
他の話ももっとしたかった